ドン最終話「えんができたな」
感想
最終回!
…って脚本の井上敏樹大先生! なぜそんなところに!?
大先生が最終回に顔出し出演するなんて、まるで「仮面ライダー555」みたいだ!
とまぁ、そんな話は置いといて。
「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」、大団円!!
いや~、控えめに言っても最高の最終回でしたね!
ヒーローものらしく敵との戦いはありつつも、戦いではなくドンブラザーズというチームそのものの素晴らしさにスポットを当てたある意味異色の展開。
でも本当にいい話だった!
ドンブラザーズに入ってよかったと語るお供たち(そしてハブられるジロウ)。
役目を終えて記憶を失うも、お供たちの危機に颯爽と登場するタロウ。
そしてムラサメまで加えての最初で最後の全員名乗り!
少し潤んだ目のはるかを前にして、(記憶を失いながらも)かつてのように「縁が出来たな!」で締めるラストシーン。
終わった後にこんなに心地よい気分になる最終回ってのもなかなかないですなー。
マスターの正体
「記憶を一新して、戦いとは無縁の人生を送る」
というマスターの説明と共に、ドンモモタロウのスーツが白くなっていくイメージ映像。
これはゼンカイザーブラックこと、マスター五色田介人の正体を暗に匂わせた演出なのでしょう。
どうやらドンブラ世界のヒーローは、そういうことになってるみたいですな。
そういえばはるかも、2代目オニシスターが登場したら仲間たちから忘れられる話があったし、この世界ではヒーローを辞めるとその間の記憶を失うという仕組みになってるのかも(お供たちの場合は、仲間から忘れられる)。
で、マスターもタロウと同じように、役目を終えてるので今こうなってる…と。
それを最終回のわずかなセリフだけで説明するとは、さすが井上大先生。見事な伏線回収だなぁ。
…と一瞬思わされますが、よくよく考えると役目を終えたわりにはゼンカイザーブラックは普通に戦ってるし、総集編の時にマスターはゼンカイザーの戦いを振り返っているので記憶は失ってないわけで…
伏線回収したように見えて、実はなに一つ整合性取れてねぇ!(笑)
さすが井上大先生… っていうかドンブラの制作陣。整合性を全然取ってないのに、まるで綺麗に伏線を回収したかのように見せかけるとは…
ただこの、何も解決してないけど上手い落としどころを見つけるという物語作りの手腕こそ、ドンブラが面白くなった理由の一つなんでしょうねぇ。
全員名乗り!
「清廉潔白完全主義! ソノイ!」
「美しい花には棘がある… 愛を知りたい! ソノニ!」
「思い込んだら一直線! ソノザ!」
「ジョーズに目覚めた! ドンムラサメ!」
「筋骨隆々! ドンドラゴクウ! ドントラボルト!」
「浮世におさらば… サルブラザー!」
「漫画のマスター! オニシスター!」
「逃げ足ナンバーワン! イヌブラザー!」
「鳥は堅実! キジブラザー!」
「桃から生まれた! ドン・モモタロウ!」
「暴太郎戦隊! ドンブラザーズ!!」
これが最初で、たぶん最後!
脳人も加え、ムラサメも加え、さらに犬塚さんも本物な、ドンブラザーズの全員名乗り!
50話もあったのに名乗り全然やらなかったり、どうでもいい回で偽物を加えてやってみたり、名乗りに対して全く誠実でなかったこの番組ですが、最後の最後にはちゃんとやってくれるあたりが、まさにツンデレ(?)
やっぱり戦隊には名乗りが付き物ですよ。
毎回あるのももちろん良いけれど、こうして見せ場で最高の名乗りを見せてくれるのも、やっぱり良いですね。
戦隊の最終回といえば、素面名乗りとか本人スーツとかが定番なんですけど、ドンブラではなかったですね。
素面名乗りはともかく、メンバー2人がCGキャラの戦隊で本人スーツはやりようがなかったのかもしれませんが。モーションアクトを変身前の役者本人がやっても、視聴者に伝わりづらかっただろうし。
まぁ、全戦隊が素面名乗りとか本人スーツをやるわけじゃないし、たまにはそういうのがないのもいいでしょう!
ムラサメが仲間になるのは唐突でしたが、あのまま存在に触れられずに終わるよりはこの方がよかったですよね。「ジョーズに目覚め(鮫)た」って鮫まみれな名乗りセリフも上手かったし。
脳人ともども、「ドンブラVSゼンカイ」に参加できてなさそうなのが可哀想だけど(笑)
ねじねじにおさらば
犬塚とソノニとか、雉野と夏美とか、1年の戦いを経て新しい関係性に落ち着いた他のメンバーと違い、最初から最後まで俳句読むだけで終わった教授スゲーな(ねじねじは捨てたけど)。
あと、このエンディングの“それぞれのその後”の映像からもやっぱりハブられているジロウ、可哀想(笑)
次週、王様戦隊キングオージャー!
そして来週からは新番組「王様戦隊キングオージャー」が放送スタート!
周年(ゴーカイ、ゼンカイ)
↓
異色(ゴーバス、ドンブラ)
↓
王道(キョウリュウ)
という10年前の流れを踏襲しているようなここ数年なので、キングオージャーはおそらくキョウリュウジャーのような戦隊になる予感。
今の子供たちに「虫」はウケるのか不安な部分もありますが、楽しい作品になるといいなぁ。
個人的には、同じく虫モチーフであるゴウライジャーやゴーバス追加戦士だけでなく、ビーファイターとも共演があるといいな!
というわけで!
ありがとう、ドンブラザーズ!
これから頼むぞ、キングオージャー!