第18話「2020年の再挑戦」
感想
恐れていたケムール人の再挑戦
今回は、ケムール人が登場!
と言っても、ニュージェネにちょくちょく出たり、ウルトラゾーンにも出たりで、近年でもわりと出番がある宇宙人なので、ケムール人が登場すること自体はそこまで珍しくはないです。
では今回の何が凄いのかと言えば、明確に「ウルトラQ」の「2020年の挑戦」の続編として描かれているということ!
54年前(「ウルトラQ」放送当時の1966年)に地球を侵略しに来たことがあるという設定であったり、「ウルトラQ」に登場したほぼそのまんまの形の観覧車が出ていたり、54年前当時のほぼそのまんまの姿のパトカーがこっそり置いてあったりと、ここまで「2020年の挑戦」との繋がりを意識して作られたケムール人の登場回は、これが初めてですね。
これまでのウルトラシリーズでも、マックスの「狙われない街」だったり、タイガの「円盤が来ない」だったり、過去作の1エピソードの続編という形のエピソードが描かれることはありましたが、そういうことが出来るのも、歴史の長いウルトラシリーズならでは。
2020年の未来からやって来た宇宙人という設定であったケムール人を、現実に2020年を迎えた現在に「2020年の再挑戦」として登場させてその活躍を描けたのは、ウルトラシリーズがそれだけ長い間、多くの人に応援されてきた証であり、素晴らしいことですよね…
「ウルトラマンZ」は「ウルトラQ」の続編か?
ウルトラシリーズの世界観がよく分からない人にとっては、今回の話を見て「ウルトラマンZ」は「ウルトラQ」の続編なのか?という話は気になるところだと思います。
結論から言えば、続編ではあるが別々の地球で起こった物語です。
とだけ書いても、よく分かりませんね(苦笑)
「ウルトラマンZ」の舞台となる地球は、ゼットが初めて地球に現れたウルトラマンで、過去にウルトラマンが現れたことは無いという世界観です。
それに対し「ウルトラQ」の舞台となった地球は、その後初代ウルトラマン~メビウスまでのウルトラ兄弟が次々にやってきて地球防衛の任に就いた…という歴史を歩んだ世界観でした。
そのため、「Q」と「Z」は別々の宇宙に存在する異なる地球での出来事を描いた物語ということになります。
しかしながら、「Q」の宇宙にある地球を守っていたウルトラ兄弟たちと、ゼットは同じM78星雲の出身です。なので、続編ではあるが別々の地球で起こった物語となるわけですね。
そして、別々の地球で起こった物語となると、今回の話は厳密に考えるとおかしいポイントがあります。
「Q」と「Z」は別々の地球が舞台なのに、まるで同じ地球かのように描かれていることですね。
これを矛盾なく解釈しようと思うと、以下のようになります。
- 今回に限ってのみ、「Q」と「Z」は同じ地球が舞台という設定説
- 1966年当時、ケムール人は単一の地球ではなく、並行宇宙に存在する複数の地球に同時多発的に侵攻していた(=「Q」と「Z」両方の宇宙に侵攻していた)説
- 「Q」の後にマン~メビウスまでのウルトラ兄弟が地球に来なかった…というIFの歴史を歩んだのが、「Z」の地球である説
- 「Z」の地球では、過去に「2020年の挑戦」と限りなく似た事件が起きた説
他にも様々な説が考えられると思いますが、何が正解かは、我々ファン1人1人に委ねられています(笑)
パゴス登場!
タイガでの登場が記憶に新しいパゴスも登場。
ケムール人とは、同じ「ウルトラQ」出身ということでのチョイスだったのかもしれませんね。
速攻、消去エネルギー源で消されてしまいましたが(笑)
未製作に終わった「ウルトラQ」の脚本ではケムール人と戦う予定だったそうなので、それも鑑みて今回の登場怪獣に選ばれたのだとしたら、なかなか芸が細かい。
次回、僕らのエース!!
次回は、殺し屋超獣バラバが放送当時以来の登場!
そしてそれを追うように、銀河連峰はるかに越えて、光と共にあの兄さんがやってくる!!
今だ! 変身!!