第13話「果てしなき戦い」
感想
ゲッター左上
ついに最終回を迎えたアニメ「ゲッターロボアーク」。一応の完結を遂げたゲッターロボサーガ。
原作マンガの連載終了から実に18年後のことであった。
最終回は、最後の最後にゲッター聖ドラゴンが現れ、原作打ち切り第1部終了を象徴する「でたなゲッタードラゴン」のセリフと共にEDに突入して終了というほぼ原作通りの終わり方。
…かと思いきや、ED後にさらに続きが描かれるというまさかの展開に。
一度は離別したアークチームの3人が火星で再び集結し、そこに現れた未知のゲッターとの戦いに突入する…!というところで終了。原作でのラストシーンのその後を描く、これぞアニオリ!って感じのフィナーレでございました。
OVAゲッターのOPテーマの中で、唯一本作で触れられていなかったチェンゲの初代主題歌「今がその時だ」も、ここでインストが初使用。
まさに今がその時だ。
この最終回で登場した未知のゲッター。アニメから見始めた人は当然ながら、原作マンガを読んでいた人も、ゲッターロボサーガからOVAゲッターまで全て網羅しているゲッターファンも誰も知らない、本当に謎のゲッター。
これまでの唯一の登場は、このアニメの12話に登場したゲッター曼荼羅の左上だったということで、ついたあだ名はゲッター左上。
よりによってゲッター左上って!
でも本当にファンの誰一人として名前を知らないゲッターなので仕方ありません(笑)
乗っているのが竜馬(石川英郎さん声なので)だったり、胸のクリアパーツ内にゲッター1~3の顔が描かれていたり、気になるところいっぱりあるので、ゲッター左上というあだ名が定着する前に制作陣には名前を明かしてもらいたいところ。
ゲッター天
2021年10月3日追記
アニメの放送は終了しましたが、終了から1週間後、ついにゲッター左上の正式名称が判明!
その名もゲッター天(ワン)!!
つまりラストの竜馬のセリフは、「チェンジゲッター1!!」ではなく「チェンジゲッター天ッッ!!」とちゃんと正式名称を叫んでいたのね…
天以外に存在するであろう2形態は、天地人でゲッター地(ツー)とゲッター人(スリー)なのか、ゲッターらしく空陸海から連想してゲッター陸(ツー)とゲッター海(スリー)なのか、名前が判明したことで逆に気になるポイントが増えてしまった…(笑)
ゲッター聖ドラゴン
先述の通り、「でたなゲッタードラゴン」のシーンではゲッター聖ドラゴンが登場。
原作の同シーンでは、そもそもゲッタードラゴンなのか何なのか分からない不定形の何かが現れて終了だったのですが、アニメでは明確にゲッター聖ドラゴンと分かる形に変更。
ゲッターロボサーガの完結を描くアニメとして、原作の過去作で描かれていた未来の光景に繋がるように改変したという感じなのでしょう。
ということで、ついに「アーク」のアニメも完結。
「ゲッターロボ」のアニメとしては初めて、原作マンガをほぼそのままアニメ化するというシリーズ初の試みだった本作。
5作あるマンガ版ゲッターの中で最後の1作のみをアニメ化するって、新規の視聴者がついて来れるか分からないなかなかの博打だったと思いますが、新規ファンにも出来る限り分かりやすく、且つ昔からのファンもアニオリ要素で楽しめる良い塩梅のアニメだったと思います。
OVAゲッターで同名のキャラクターを演じた声優の方々が再び同役を演じて下さったのも、ゲッターファンとしては非常に熱かった。
惜しむらくは、週1回放送のTVアニメである本作は、OVA全盛期の頃に作られたOVAゲッターの気合(と金)が入った作画と比べると絵にいまいちパワーがなかったのが残念。初の3D作画だったゲッターロボそのものも、ハッタリが効いていなくてなんとなく地味でした。
まぁ、今時OVAで作っても買う人がいないので、こればっかりは時代の流れ的に仕方ないことか。
本作でゲッターロボサーガが一応の完結を迎えたことで、今後アニメでゲッターの新作が作られることがあれば、その時は原作者が関わっていないゲッターロボサーガの新章か、OVAゲッターのようなアニメオリジナルのゲッターの二択になる可能性が高いのではないかと思います。
現代では数少ないスーパーロボットを世に出せるIPなので、「ゲッターロボ」には是非とも、今後も我々スーパーロボットファンを熱くさせる新作を生み出し続けてもらいたいと切に願っています。
おまけ
モブキャラで、チェンゲの敵キャラであるコーウェン君とスティンガー君が登場。
いやまぁ、ファンには嬉しい演出だけど、もうちょっと他に出すべきキャラいませんでした?(笑)