感想
今週はトレギアが闇堕ち
前回はベリアルの闇堕ちを描きましたが、今週はかなり時間が経ちまして、ウルトラマントレギアの闇堕ちを描きます。
前回がウルトラ大戦争とその直後くらいですから、あれから3万年くらい経っています(笑)
トレギアの闇堕ちは、これまでにも超全集での小説などで語られてきましたが、こうして映像で語られるとまた重みが違うというか、トレギアに同情してしまう人、増えたのではないでしょうか。
ウルトラマンとしての使命には燃えていたのに、自分にはその力がなく、宇宙警備隊にも入れない。
一方、親友のタロウは、精鋭であるウルトラ兄弟として活躍し、(今回は語られていませんが)筆頭教官として若いウルトラ戦士を鍛えるまでになっている…
さらに、尊敬していたウルトラマンヒカリは復讐鬼となって光の国から失踪。
そりゃ、トレギアでなくても心病みますわ(笑)
ヒカリの闇堕ちに新たな歴史加わる
惑星アーブをボガールに壊滅させられて復讐鬼になってしまった…というヒカリの過去は、「ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ」の視聴者にとってはよく知るところ。
今回はさらに、そのヒカリの闇堕ちがトレギアの闇堕ちにも関わっていたという設定がきちんと映像化されました。
我々がよく知っていた歴史の、新たな一面が知れて、ウルトラシリーズの奥深さというものを感じる次第です。
尊敬していた上司にいきなり斬りかかられたら、そりゃショックですわトレギアさん(苦笑)
惑星アーブを訪れる前のヒカリがナイトブレスをしていないというのも、しっかり設定に沿った描写になっていて、さすが坂本監督です。
こういう細部に神は宿ると言いますからね。
惜しむらくは、尺が短いせいなのか、ツルギになったばかりのヒカリが「今の私はハンターナイトツルギだ!」と言い出したりするのがちょっと唐突すぎたかなと(苦笑)
ヒカリの名前問題
Twitterなどでヒカリの名前について突っ込んでいる人もいて、その内容が
「ウルトラマンヒカリ」という名前は地球でリュウに名付けられた名前なので、それ以前の時間軸で名前がヒカリであるのはおかしい
というもの。
まぁ、こういう意見が出るのも分かるのですが、この問題に関しては、
“ウルトラ警備隊7番目の男”という意味で「ウルトラセブン」と名付けられたのに、実は本名と同じだった
という前例があるので、突っ込むだけ野暮かなと個人的には思います(苦笑)
初代ウルトラマンもそうだし、セブンも、ヒカリも、ネオスもセブン21もそうですが、「地球人につけられた名前が実は本名そのままだった」ってパターンのウルトラマンって多いんですよね。
変身者自身が名付けているのは、ウルトラマン本人から名前を教えられている可能性もあるのと思いますが、基本的には、地球で全く新しい名前を与えられたウルトラマンっていないんです。
なのでヒカリに関しても、
かつて復讐のために捨てた「ウルトラマンヒカリ」の名前を、地球人であるリュウから偶然にも再び与えられたために、捨てたはずのウルトラマンとしての誇りを取り戻した
と考えると、綺麗だと思うのですがどうでしょう。
[コラム] タロウの変声期を考える
今回はタロウを2人の声優さんが演じていて、若かりし頃のタロウを森久保祥太郎さん、タイガでトレギアと戦っていた頃のタロウをお馴染みの石丸博也さんが演じています。
つまり、どこかのタイミングでタロウは変声期を迎えたということになります。
では、その時期はいつ頃なのでしょうか? 少し考えてみましょう。
まず、「ウルトラマンタロウ」の最終回から「ウルトラマンメビウス」までの出来事を簡単に振り返ってみます。
「ウルトラマンタロウ」の最終回で、東光太郎は変身能力を捨てます。なので、一体化しているタロウもそのまま地球に留まりました。
その後、1986年に地球にUキラーザウルスが襲来した際、ウルトラの4兄弟がファイナルクロスシールドでUキラーザウルスを封印し続ける必要が出たために、穴を埋めるべく、地球に留まっていたタロウが光の国に帰還し、セブンの後を継いで筆頭教官の職に就いています。
その後、「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」でタロウが再び地球に現れました。
今回のお話は、タロウのセリフによるとタロウが地球防衛の任を終えて光の国に戻った後ということになります。
ということは、1986年以降で、さらにヒカリが失踪するあたりまでは、タロウは森久保さんボイスだったことになります。
「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」に登場したタロウは石丸さんボイスでしたから、結論をまとめると、タロウは1986年以降、ヒカリ失踪から2006年までの間に変声期を迎えて声変わりしたということになるでしょう。
どうでしょうか? タロウの声変わりの時期について悩んでいた皆さんのお役に立てたでしょうか?(笑)