第29話「王様失格」

感想
1. ゼロ・レクイエム
2. 次回、リタの右目の秘密が明らかに！

感想

ゼロ・レクイエム

今回は新幹部ヒルビルの洗脳によって各国が一触即発の大混乱に陥る中、ジェラミーがその罪を一身に被って事態を終結させるという回でした。

描かれていない2年間の間に他国の人々からの信頼を勝ち取ってきたジェラミーたちバグナラクが、再び汚名を被ってでもチキューを守る選択をした姿には、ツラいものがありました。

かつて、他の国民から拍手も喝采も送られなかったジェラミーたち。その上、2年の時を経て今度は誰に知られることもなく自身を犠牲にしたジェラミーの尊い自己犠牲の精神に、ただ5人だけが拍手を送る。

その原因を作り出したヒルビルに、静かに怒りを燃やして王鎧武装する5人の王様たち。カッコよかった…
　

　
ただそれはそれとして、今回の展開には少々釈然のしないものを感じます。

それは、なぜ誰も犯人は宇蟲王の軍勢だと言わないのか？ということ。

現在のチキューは、6つの王国とは関係ない明確に敵意を持った宇宙からの侵略者に攻撃されているわけで、王様たちは別に自分たちで罪を被らずとも（仮に嘘でも）ヒルビルたち宇蟲王の軍勢を犯人だということにして国民に伝えれば丸く収まったはずです。

実際、ヒルビルが犯人だったわけですし。

術をかけられた側近たちが犯人を覚えていなかったので洗脳犯人の確たる証拠がなかったのは分かりますが、それでも自分たちが罪を被るよりは、宇蟲王の軍勢に罪を被せた方がチキュー全体としては正しい判断だったはず。

宇蟲王の軍勢と外交してるならともかく、相手は明確に侵略者なわけですし。

せめて、王様たちが国民に真実を話せない理由の描写があればよかったのですが…

合理的な判断をせず、ただただ自分たちで罪を被って事を収めようとする王様たちの行動には、どうにも釈然としないものがありました。