第十話「帝都壊滅?ツングースカの怒り」
感想
試製桜武出撃!
今回は、さくらの機体乗り換え劇が見どころ!
無事に伏線回収された三式光武・改の登場に、ゲーム後半のさくら搭乗機だった試製桜武が満を持しての登場など、とことんさくらの活躍にスポットが当てられた回でした。
しかしながら…
いまいち燃えない乗り換え劇
ロボットアニメでは激アツイベントであるはずの機体乗り換えが、いまいち燃えない!
これは何故なのか?
2話で三式光武・改登場の伏線が張られた時、シリーズファンはこう考えたはずです。
「あ、アニメ版では終盤で無限から三式光武・改に乗り換える、サクラ大戦2的な展開になるんだな」と。
※サクラ大戦2は、光武・改から後継機の天武に乗り換えるものの、天武の使用が危険となる事態になり、光武・改に再び乗り換えることとなります。
それが、予想通りに登場した三式光武・改は大した活躍もないまま乗り捨てられるとは、誰が予想できたでしょうか(苦笑)
また、その三式光武・改の活躍を捨ててまで登場したのが、ゲームに登場済で新鮮味がない試製桜武だったことも、これまた燃えない原因です。
「封印されていた危険な機体を、ここぞというタイミングで出撃させる」というシチュエーションで、ロボットアニメ的熱い乗り換えをさせるならば
- 今まで登場したことのない完全新規の機体を出す
- 試製桜武が危険なため封印されていることを事前に説明しておく
のどちらかが必要だと思います。
試製桜武は、ゲームで登場当初こそ「霊力の消耗が激しく危険だ」という扱いがされますが、その後はさくらが最終回まで普通に乗りこなしているので、「封印するほど危険な機体」という印象がゲーム版プレイヤーには薄いはず。
ですから、試製桜武が封印されているならされているで、何らかの説明が事前に(ゲーム版プレイヤーに向けて)必要だったはずです。
アニメ版から新サクラ大戦に入った視聴者にとっては、試製桜武は未知の新しいロボットなため、たしかにこの登場は熱い展開だったかもしれません。
ゲーム版プレイヤーは
「さくらが無限に乗っているが、試製桜武はどうなったのか」
「さくらの無限が大破した段階で、試製桜武の使用について誰も言及しないのは何故か」
「最終的に試製桜武を登場させるならば、思わせぶりに三式光武・改を登場させて破壊したのは何故か」
等々の浮かんでくる疑問点を1話からずっと抱えていたはず。
ゲーム版未プレイでアニメから入る視聴者に配慮して、このような展開になったのだとは想像しますが、逆にゲーム版プレイヤーが置いてきぼりにされてしまったのは、どうにかしてほしかったと思うところです…
いろいろと思いの丈を書かせていただきましたが、ゲームの発売とアニメの放送日が近い関係上、おそらくゲームとアニメの制作は同時進行だったと思われます。
同時進行で制作しながらも、アニメの時代設定はゲーム版の1年後。
ゲームのストーリーが完全に固まらないまま、アニメのストーリーも作らなければならなかったと思われ、ゲームでの各機体の結末が分からないままアニメを作るためには、アニメでの各機体の登場に関して、ゲームとの繋がりを曖昧なままにしなければならなかったのだと推測します。
制作陣も大変だったんでしょうね…
真宮寺さくらの面影
諦めないさくらの姿に、真宮寺さくらの面影を感じるすみれさん。
これは完全にファンサ! これは燃えました!(笑)
が、こうやって真宮寺さくらを思い出した後に、出してくるのが先述した通りに試製桜武なので、さくらさんあんまり関係ないやんすみれさん!とはなってしまいますけども(苦笑)