第9話 門
感想
たとえこの身が滅びようと、この門だけは開けるわけにはいかんのだ!
前回が「閃」で、今回が「門」って、サブタイの字面がちょっと似すぎなんだよな。
ってどうでもいい話。
今回はほぼムツギ法師の回想シーンのみで描かれる回でした。
そして、守りし者たちが常に抱えている魔戒騎士・魔戒法師は人間社会の問題に介入してはならないという掟のジレンマに踏み込んだ回でもありました。
これまでのシリーズでも何度かこのジレンマについて触れられる機会はありましたが、作品全体でこのジレンマをテーマとして描いたのは、本作が初めてではないでしょうか。
ムツギ法師が過去に救った人間が後に大量殺人を犯したことで、ムツギ法師は道を踏み誤ってしまったそう。
破滅の門に到達した際に誘惑者による影響を受けているので、単純にムツギ法師が悪人…闇に堕ちた魔戒法師だったとは言えないわけですが、誘惑者に影響を受けたということは陰我を忌み嫌っていたムツギ法師もまた陰我を持っていたというわけで、なんとも皮肉な結果と言えます。
ムツギ法師の境遇に同情はしてしまうのですが、人間に仲間や恩師を殺され、母の体を利用されても尚、黄金騎士として立派に生きている流牙がいるので、視聴者の牙狼シリーズファン的には全然共感できないところ(笑)
ムツギ法師の過去描写が抽象的であっさりしすぎているせいでもあり、このあたりは1クール作品ゆえの尺の短さのせいでもあるので、もう少しムツギ法師の過去描写に時間が割けたなら…と惜しむところではあります。
今回はザンゴの鎧の召還シーンも初披露。
ザンゴは体の前面に∞を描く方式。これまでに様々な鎧召還シーンがありましたが、ほとんどの魔戒騎士は片手剣だというのに被らないようにいろいろ考えますなぁ。
ゴドウはムツギ法師の凶行を止めるために、自らの身を犠牲にして門を開けさせないようにしたことも判明。
守りし者の鑑みたいな人やん… 黒曜騎士ゼムの前科があるから 最初の頃、黒幕かなって疑っててごめん…
ムツギ法師の企みがバレたところで、次回は流牙VS創磨のバトル。
はたして創磨はムツギ法師に操られているのか、はたまた操られているフリをしているのか?
創磨がザンゴを継承するのも見てみたいと思う反面、「ハガネを継ぐ者」のタイトル的にハガネで通してほしいという思いもあり、複雑な心境です。
っていうかあともう数話で終わっちゃうの寂しすぎる…