新世紀中学生の今後
新世紀中学生の変身するアシストウェポンが、特撮版に登場するアシストウェポンを踏襲していることは、特撮版の視聴者には周知の事実と思われる。
グリッドマンキャリバー = グリッドマンソード
バトルトラクトマックス = ゴッドタンク
バスターボラー = ツインドリラー
スカイヴィッター = サンダージェット
サンダージェット、ツインドリラー、ゴッドタンクの3機は合体してゴッドゼノンというロボット形態になり、さらにグリッドマンと合体することで、合体超神サンダーグリッドマンとなる。であれば、アニメ版でも同様の形態が登場すると見て然るべきである。
OPに登場しているこのシルエットが、本作におけるゴッドゼノン的形態であると思われる。ゴッドゼノンと同じくドリルを太ももとしていることからも、その可能性は高い。
さらにこのゴッドゼノン(仮)が持っている斧は、刃の形状から、グリッドマンキャリバーが変形したものであると考えられる。特撮版でも実現しなかった夢の4機合体が実現するならば、とても“熱い”のではないだろうか。
また、マックスグリッドマン、バスターグリッドマン、スカイヴィッターと合体したグリッドマンはそれぞれ、アシストウェポンの装着部位が異なっているため、3機全てと合体したサンダーグリッドマン的形態ももちろん登場すると思われる。
ツツジ台とは何か
本作の舞台である「ツツジ台」は、6話で怪獣少女が言及していたようにアカネが作り出した世界である。このツツジ台は、どこにある街なのか?
そのカギは、怪獣少女の「私は元からここにいた怪獣だよ。ツツジ台が生まれるずっと前から」という発言にある。
怪獣少女の正体は、EDクレジットにある通り「アノシラス(2代目)」である。
アノシラスは、特撮版グリッドマンに登場した怪獣で、コンピューターワールド(コンピューターの中にある異世界)に生息する電子生命体である。
アノシラス(2代目)が先代アノシラスと同じくコンピューターワールドに生息する存在であるのなら、アノシラス(2代目)がいるツツジ台は、コンピューターワールドの中にある可能性が高い。
新世紀中学生が、アクセスコードの一声でアシストウェポンに変身出来るのも、この世界がコンピューターワールドであるからと考えると違和感も少ない。
コンピューターワールドの中に存在する、現実世界にそっくりな仮想世界
それがツツジ台の正体ではないだろうか。
グリッドマンはなぜツツジ台に来たのか
グリッドマンは記憶を失っており、“ツツジ台を守る”という自身の使命は覚えているが、“なぜツツジ台を守りに来たのか”という根本的な理由については覚えていない。ここでカギになるのは、5話で裕太が電車の中で見た夢である。
その夢は、「アレクシスらしき影が、グリッドマンらしき影を槍で突き刺す」というものであった。これがグリッドマンが失っている記憶の一部だとすれば、グリッドマンとアレクシスは知己の関係であるはずである。
しかしアレクシスはアカネに対して、グリッドマンのことを知らないかのように振る舞い続けている。それはなぜか?
アレクシスが、グリッドマンの情報を必要以上にアカネに明かしたくない理由があるのだとすれば、それは「グリッドマンの目的がアカネ自身にあるから」であろう。
アカネを救いに来たものの、何らかの原因でアレクシスに敗れ、記憶を失ったのがグリッドマンの現状であると思われる。
裕太は何者か
1話でアクセプター無しでも怪獣の出現を感知していたように、裕太がただグリッドマンに選ばれただけの少年ではないことを示す描写はいくつかあると思うが、その中でも大きいのはやはり、6話のアノシラス(2代目)とのやりとりだろう。
裕太はアノシラス(2代目)に「この子知ってる気がする」と感じ、対するアノシラス(2代目)は「私の先代がお世話になったんだよ、君に」と裕太に言っている。
先代アノシラスは、グリッドマンとその仲間たちによってカーンデジファーの支配から解放され、命を救われている。2代目の言う“先代がお世話になった”はこのことであろう。つまり、先代アノシラスがお世話になったのはグリッドマンであって、裕太ではない。
にもかかわらず2代目がこう言っているということは、裕太が「グリッドマンに合体出来る人間」なのではなく、「グリッドマンそのもの」であるからではないだろうか。
5話で裕太は、グリッドマンがアレクシスに敗れる夢を見ている。これがグリッドマンの記憶であるなら、それを有している裕太は、元々グリッドマンと一つの存在であったという可能性が生じる。
夢の中のグリッドマンは、今の姿ではなく、特撮版の頃の姿であった。アレクシスに敗れ、グリッドマンを構成していた因子がバラバラになったもの… それが、今のグリッドマンと新世紀中学生、そして裕太なのではないだろうか。