【仮面ライダーっていうか石ノ森アベンジャーズ!】 シン・仮面ライダーのネタバレ感想とか元ネタ解説とか

特撮・アニメ
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感想

ついに公開された映画「シン・仮面ライダー」!!

舞台挨拶ライブビューイング付きの最速上映を見てきましたよ!

本当はこういう見方したらいけないんだろうけど、「うんうん、特撮オタクだったらこういう話にするよねー」という後方彼氏ヅラ的な見方をせずにはいられませんでした。

さすが庵野監督! オタクの好きなものを分かっている!

一文字隼人は、「ショッカーの敵、そして人類の味方」「お見せしよう!」しないとダメだし、やっぱり構えはそのウルトラマンタロウみたいなポーズだよね!!とか。

ワードとしては1回しか出てこないけど、ちゃんと「アンチショッカー同盟」っていうセリフがあるのもいい!!とか。

ハチオーグのぐるぐるオッパイとか、ライダーダブルキックの打点が2人で違うとか、ウイルスのことをビールス(本作だとビルースって言ってたけど)って呼ぶとか、細かいところもちゃんとしてるんですよねー。

めっちゃ重要キャラのはずなのに原典では1クールでいなくなってしまったルリ子さんを、きちんと本来想定される通りの重要キャラとして再構成したのもいい! あと浜辺美波さん激カワ

というわけで、本作が“初仮面ライダー”という人には伝わらないであろうちょっとだけマニアックなネタとか、ついでに感想とか書き残しておきたいと思います。

 
ちなみに東映が1作目の「仮面ライダー」をリブートした映像作品はこれが2回目。

その昔(と言っても17年くらいだけど)、「仮面ライダーTHE FIRST」(と続編の「仮面ライダーTHE NEXT」)という映画がありました。



ストーリーや作風は似ているところもあれば全然違うところもあるって感じの両者なんですが、敵の怪人が旧来のようなタイツとウレタンによる造形ではなく、仮面ライダーに合わせた硬質なマスクとレザースーツを装着して戦闘態勢になるという設定は「THE FIRST」も「シン・」も一緒。

ただ、「THE FIRST」は変身しようとした次のカットでいつの間にか普段着からスーツに着替えていて、いつの間にか持っていたマスクを装着するという細かい理屈は無視した描写だったところ、「シン・」ではスーツは普段から常に着ており、マスクも手に持っている or バイクのヘルメットに変形しているといった感じで「THE FIRST」に比べると一歩踏み込んで理屈を大真面目に描いた描写に。

庵野監督が「THE FIRST」のことを意識していたのかは定かではありませんが、もしかしたら自分なら「THE FIRST」をこう作るみたいな思いもあったのかも。

「THE FIRST」も悪い映画じゃなかったんですけど… まぁ、ね…(苦笑)

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13人の仮面ライダー(ここからめちゃくちゃネタバレ)

「シン・」のストーリーは、1作目の「仮面ライダー」の第1クールと一文字隼人登場までの辺りをギュッと2時間に圧縮し、そこに漫画版の「13人の仮面ライダー」を足した感じ。

(藤岡さんのバイク事故により)ある日急に本郷もルリ子もいなくなって、一文字が突然主人公として出てくるのが1作目の「仮面ライダー」の14話までの流れなんですが、それを1本の映画として構築し直したのが本作という感じ。

登場する怪人(オーグ)のチョイスが、チョウオーグ以外全部1クール目の怪人からなんですよね。最後に名前だけ語られるコブラオーグもそう。

さすがにサラセニアンとかゲバコンドルまでねじ込むのは無理みたいでしたが、でもたぶん脚本を考えてる段階では、1クール目の怪人全部出そうとしてたんじゃないかと思うんですよね。かまきり男と死神カメレオンが無理やり1体にされてるあたりにそれを感じます(笑)

そして「13人の仮面ライダー」。



もうね、仮面ライダー好きな人はだいたい「13人の仮面ライダー」好きなんですよねー(苦笑)

「仮面ライダーSPIRITS」でストロンガーを襲ったバダンの改造人間部隊(顔がZX似のやつ)が13人だったり、「新 仮面ライダーSPIRITS」の過去編で登場したショッカーライダーが5人(TV版の6人に、本郷と一文字を足すと13人)だったり、雑誌連載の「S.I.C. HERO SAGA」でもこれまた本郷+ショッカーライダーで13人だったり。

とにかくオタクは「13人の仮面ライダー」がこすられるのが大好き。何なら東映だって「龍騎」の仮面ライダーを全13人にしててちゃんとリスペクトしてますし。

「シン・」でも、クライマックスで敵の仮面ライダーが11人(上の追告映像で確認できますね!)いて、本郷と一文字を合わせて全13人。そこから何体か倒して、最終的に襲ってくる敵ライダーが6人になるのはTV版のショッカーライダーが6人だったことへのオマージュ

この仮面ライダーが何人出てくるかってだけでも伝わってくる庵野監督のこだわり。

いやー、いい映画だった(結論はや)

あとこのトンネル内の戦闘シーンが暗すぎるって感想を見かけるんですが、あれはたぶん原作再現だと思うんですよね。TV版の蝙蝠男戦とか、暗すぎて何やってるか分からないんですよ。

筆者もたしかに見づらいなとは思いましたが、原典の(物理的な)暗さを再現したかったんだろうなーと思って、微笑ましく見てました。

そんなとこ再現すんなよって言われたら、その通りなんですけど(笑)

 
ラスト、本郷が死んで一文字がその意志を継ぎ、サイクロンで疾走する第2+1号ライダーがヘルメット内の本郷と会話するシーンは、見事に「13人の仮面ライダー」ラストの死んで脳髄だけになった本郷と会話する一文字ライダーのシーンほぼそのまんま。

うろ覚えですが、たぶんセリフもほぼそのまんまだったんじゃないかなぁ。

とにかくオタクは「13人の仮面ライダー」が大好き。庵野監督もそうなんだってこれで分かりますよね(本当か?)

映画1本だとどう考えてもショッカーを壊滅させられないので、綺麗に終わらせるのが難しいと思うのですが、そこを一般向けには「新しいヒーローの誕生」という形で、オタクには「漫画版のオマージュ」という形で、なんとなく上手く締めたように感じさせた脚本は見事。

実際はショッカーが滅んでないので何も解決してないわけですが、この先どうなるかは本作の興行成績次第。

まぁ、「THE FIRST」も映画2本あったのにショッカーは壊滅させられなかった(どころか幹部すら1人も倒せてない)ので、どうしても1作目のリブートはショッカーを壊滅させられない運命なのかもしれません。

第2+1号とシン・サイクロン号かっこよ!!

「13人の仮面ライダー」のオマージュであることを抜いても、一文字が新1号をモチーフとした仮面ライダー第2+1号(体の線が2本=旧作の新1号で、グローブが濃深緑=本作の第2号)になり、失われたサイクロン号に代わってシン・サイクロン号(新サイクロン)が出てくるのオシャレ!!

新サイクロン出てくるんかい! しかも最後の最後に走るシーンにしか出てこないし! なんて贅沢な使い方!

「シン・」のサイクロン号もカッコよかったし劇中でも大活躍するんだけど、やっぱ新サイクロンのカッコよさは群を抜いてるわけですよ。

最後しか出てこないのもったいねーなー! 第2+1号が活躍する続編ねーかなー!(小並感)

背の高い2号への違和感と、その解消

本作の仮面ライダーのキャスティングが発表された時、違和感を感じたライダーファンはいたと思うんですよね。

「2号の方がデカいんかい」と。

原典での本郷と一文字は、背の高い本郷とそれより少し低い一文字という身長差になっていて、変身後も基本的には1号の方が少し背が高いんですよね(桜島1号と旧2号時代とかだとほぼ一緒なんですが)。

2人の身長差は制作側もきちんと意識していて、後の作品の客演なんかでも踏襲されているので、いろんなスチール写真を見てみるとだいたいは1号の方が少し背が高くなってるのが分かるかと。

なので特撮オタクには、背の高い1号とそれより少し低い2号のビジュアルイメージが脳内にこびりついていて、それ故に本作で2号の方がデカいのは非常に違和感があったんです。

映画全部見るまでは。

そう。最終的に一文字が第2+1号になることで、背の高い1号ライダーがそこに生まれるわけですよ!!

さすが庵野監督! やはり背の高い1号へのこだわりを捨てるはずがなかった!

やっぱ庵野監督のこういうところ、信頼できるところなんよなぁ…

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昭和のライダーマシンは、脳波コントロール!

本筋に関係ないところで個人的にグッと来たのは、本郷とルリ子がセーフハウスに向かうシーンで、2人の後ろをサイクロンが無人でついて来ていたところ!

そんなとこかい!と言うことなかれ。

昭和ライダーのライダーマシンには往々にして、ライダーの脳波コントロールで自動操縦が可能という設定がありまして、「シン・」のこの描写も、昭和ライダーで度々描かれてきたライダーマシンの自動操縦の現代的解釈なんですねぇ。

バトルシーンじゃなくて、こういう何気ないシーンでライダーマシンの自動操縦を描写するのがセンスあるなぁ。まぁ、バトルシーンでも自動操縦やってるんですけど。

ちなみに、昭和ライダーの頃のライダーマシン自動操縦シーンでは、バイクの片側に操縦者が体を隠し、カメラに映らないようにしながら運転するという、かなり体を張ったアナログな手法でライダーマシンの自動操縦を表現していたのだそう。

そういった昭和ライダー時代の撮影の過酷さに比べると、本作の自動操縦の描写は技術の進歩というものを感じましたなぁ。

一説によれば、ホンダ車に搭載されている機能であって、“特撮”ではなくガチの自動運転だそうですが。

I、J、Kって何?

全然ストーリーに関わらないけどなんかずっと出ていたロボットのKと、その前身であるJI

サラッと流されるので気付かない人は気付かないと思いますが、これらは単にアルファベットの順番通りなのではなく、それぞれ「キカイダー01」「人造人間キカイダー」「ロボット刑事」のオマージュ。


キカイダー01の人間体がイチロー(I)
 


キカイダーの人間体がジロー(J)
 

ロボット刑事 VOL.1 [DVD]
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)

「ロボット刑事」の主人公がK(そのまんま)

 
という風に、往年の石ノ森章太郎原作の東映特撮ヒーローのイニシャルから取られていたのでした。

まぁ、K以外まともに出番ないけど。

出番は少ないながら、Jはキカイダーオマージュらしく左右非対称の顔になっていて元ネタ分かりやすかったですね!

Kは出番も多いし、顔がまんま石ノ森ヒーロー顔。しかも赤系のジャケット(「ロボット刑事」のKも私服は赤いジャケット)で分かる人にはこれでもかと主張していましたが、分からない人には分からない絶妙な塩梅のオマージュになっているのはさすが庵野監督。

ちなみにEDで役名のクレジットはなかったけど、本作のKの声は松坂桃李さん

Kのジャケットが赤いからシンケンレッドをキャスティングしたんかな?(笑)

仮面ライダー第0号はなぜ青い蝶のオーグなのか

ルリ子の兄イチローの変身するチョウオーグ=仮面ライダー第0号はなぜか青い蝶の怪人。

イチローが普通の人間だった頃の出で立ちが黒い革ジャンに白いマフラーだったり、変身後のベルトがダブルタイフーンだったりするあたりは、おそらく仮面ライダーV3=風見志郎のオマージュ。

ベルトのデザインはどっちかと言うとキカイダー00(漫画版やアニメ版に登場する3体目のキカイダー)のベルトっぽいなと思いますが、それはちょっとひねくれた見方かも(苦笑)



でも、V3はトンボの改造人間であって蝶じゃないんですよね。では青い蝶の要素はどこから来たのか?

青い蛾の怪人だったらドクガンダーだし、蝶の怪人でギリーラもいますけど、そいつらはしっくり来ないし…

まぁ答えは簡単で、「イナズマン」から。



イナズマンは青い蝶のヒーロー。イチローが仮面を被る際に顔に浮かぶ模様や、額から蝶の口吻が生えてくるあたり、特撮版の方ではなく漫画版「イナズマン」からのオマージュと思われます。

キカイダー出すなら、イナズマンも出さなきゃね!という感じなんでしょう…(本当か?)

漫画版「イナズマン」オマージュならイチローじゃなくてサブロウやろがい!ってなりますが、長男がサブロウだと変だからイチローにしたんでしょう(知らんけど)。

どっちみちキカイダー01のイチローと被っちゃうわけですが。

この映画、タイトルは「シン・仮面ライダー」だけど、実は分かる人にだけ分かる石ノ森ヒーローアベンジャーズだったんですよね。

そう思って考えてみると、東映特撮YouTube Officialが「人造人間キカイダー」の後に「イナズマン」を配信し始めたのは、実は「シン・仮面ライダー」の宣伝だった… という東映の思惑が見えてくるような気がしたりしなかったり。


 
思えば、東映がリブートしたイナズマンもキカイダーも後が続きませんでしたし(イナズマンは再登場したけど)、「ロボット刑事」はリメイク漫画の企画が凍結されて、同じ石ノ森ヒーローなのに仮面ライダー以外はなかなか新作に恵まれてきませんでした。

その状況を庵野監督が憂いた… のかは定かではありませんが、キカイダー、イナズマン、Kを現代に甦らせるためにこのような手法を取ったのかも。

なんて考えるのは、オタクのただの妄想ですが(笑)

 
話が少し戻りますが、イチローの顔の模様といえば、一文字が変身する際の顔の模様は漫画版で顔に手術痕が浮かび上がる描写のオマージュ。

本郷はちょっと微妙でしたが、一文字はほぼそのまんまでしたね。

基本的にTV版の設定ベースで描かれている「仮面ライダーSPIRITS」でも取り入れられたことでもお馴染みのこの顔の手術痕の設定。

特撮オタクは、やっぱり漫画版に行き着いちゃうんよなぁ…(苦笑)

おやっさんと、変身しそうな滝

「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」と庵野監督作品に続けて出演されている竹野内豊さん斎藤工さんが、本作にもサプライズ登場。

役どころは、なんと竹野内さんが立花(おやっさん)で、斎藤さんが(和也? 二郎?)。

竹野内さん、このメンバーの中ではポジション的におやっさんだよなーと思いながら見てましたけど、最後の最後で名乗られて度肝抜かれました(笑)

竹野内豊さんがおやっさん、斎藤工さんが滝、柄本佑さんが一文字隼人をやる「仮面ライダー」、まさにオタクの妄想の具現化で良き…

前作のせいで、滝がめちゃくちゃ変身しそうなのがアレだけど…(苦笑)

 
ちなみに、同じく「シン・ウルトラマン」組から長澤まさみさんサソリオーグ役でサプライズ登場。

原典のさそり男は本郷の旧友っていうめちゃくちゃ美味しい設定だったんですが、そんな美味しい設定を投げ捨てて長澤まさみさんを登場させるためだけの存在に終始したサソリオーグに哀愁を感じます。

なんかヤングジャンプでやってる漫画の方ではもうちょっと活躍してるらしいんですが、映画の方で活躍させてあげられなかったですか?(笑)

 
さらに、カマキリカメレオンオーグ(かまきり男+死神カメレオン)役で本郷奏多さんもサプライズ登場。

かまきり男と死神カメレオンを両方出したいがために合成怪人にされてしまったカマキリカメレオンオーグ、サソリオーグ以上の哀愁(笑)

本郷奏多さんといえば、「怪獣倶楽部〜空想特撮青春記〜」というドラマでウルトラシリーズの方には関わっていましたが、ライダーの方がこれがおそらく初めて。

いやー本当、ライダーの仲間から怪人に至るまでオタクの妄想 豪華なキャストの映画でしたなぁ…(遠い目)

最後に

ロンリー仮面ライダーは名曲。

ロンリー仮面ライダー
Nippon Columbia Co., Ltd./NIPPONOPHONE

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