牙狼シリーズ最新作にして、冴島雷牙シリーズの集大成である映画「牙狼 -月虹ノ旅人-」が10月4日に公開スタートしました。
私も先日、ようやく鑑賞することが出来ました。というのも、公開映画館数の少なさもあって、近場の映画館で公開されていなかったためです(苦笑)
思えば、牙狼シリーズ初の劇場版となった「RED REQUIEM」は近場の映画館でやってくれたのですが、それを最後に近場の映画館では牙狼の映画を全く上映してくれなくなりました…
まぁそんな話は置いておいて、「月虹ノ旅人」の感想やおすすめポイントを紹介していきます。
もう公開終了間近ですが、少しでも鑑賞する方が増えたら幸いです。
どんな映画なの?
作品数もかなり増えた牙狼シリーズですが、その中でも大きなシリーズとして、第1作目の「牙狼」の主人公である冴島鋼牙を主人公とした通称「冴島鋼牙シリーズ」があります。
「月虹ノ旅人」は、その冴島鋼牙シリーズの最新作です。
(公式では、映画の主人公が雷牙であることに従って「冴島雷牙シリーズ」と呼んでいるようです)
最強の魔戒騎士、黄金騎士ガロである雷牙が絶体絶命の危機に陥った時、父である鋼牙、祖父である大河が駆けつける!
というのが大まかなストーリー。
つまり、これまでに登場した冴島家のガロが一堂に会する、最強の牙狼オールスター映画なのです。
どんな人にオススメなのか
シリーズの集大成であり、オールスター映画なので、基本的にはこれまで牙狼シリーズを応援してきた人向けではあるのですが、実は出来る限り間口が広げられた映画でもあります。
主人公である雷牙が、作品の世界観や自分が何者であるかを映画の冒頭から説明してくれるので、初見の人でも最低限の知識は映画内だけで得ることが出来ます。
オールスター映画ではあるものの、既存のキャラクターの数は、雷牙が主役のTVシリーズ「魔戒ノ花」のレギュラーだったマユリ、クロウ、ゴンザ、助っ人である鋼牙、大河など必要最小限に絞られており、新規の視聴者でも置いてきぼりに感じることは少ないでしょう。
しかしやはり、第1作目から「魔戒ノ花」まで、牙狼シリーズを追いかけてきた人が最も楽しめることは間違いありません。
なので、この映画から牙狼シリーズに入った方がいたとすれば、第1作目から「魔戒ノ花」を順に見た上で、もう一度「月虹ノ旅人」を見ると、よりこの映画を楽しめることが出来るはずです。
見どころ
親子3代の共闘
第1作目で主人公を務めていた冴島鋼牙は、その息子、雷牙が主人公の「魔戒ノ花」の作中にて、妻のカオルを助けるために異次元に消えたことが描かれていました。
その後「魔戒烈伝」にて鋼牙の生存自体は判明していたのですが、今回満を持して、雷牙と鋼牙の再会が実現したのです。
しかも、既に死んでいるはずの大河(鋼牙の父であり、雷牙の祖父)まで加えて!
冴島家3代が共演する、最強の牙狼オールスター映画。これが面白くないわけないと思いませんか?
バラゴの復活
既に公式でも発表されていますが、本作ではあの京本政樹さんがご出演されます。
牙狼シリーズで京本さんといえば、もうバラゴしかありえません。
バラゴとは、第1作目にて物語の黒幕として暗躍した敵キャラクターです。
第1作目の作中にて倒されはしたものの、その後のシリーズにおいても自身が主人公のスピンオフが作られるなど、「牙狼シリーズの敵」の代表格とも言えるキャラクター。
冴島鋼牙、大河双方に因縁の深いバラゴ。冴島家3代が揃う映画において、これ以上ふさわしい悪役はいないと言えるでしょう。
バラゴがどのようにして復活を果たすのか、それをぜひ劇場でご覧いただきたいです。
鎧が一つしか存在しないという点を活かしたアクション
魔戒騎士のまとう鎧は一子相伝という設定であり、それは黄金騎士ガロであっても例外ではありません。
つまり、冴島家3代が奇跡的に揃ったとしても、鎧は一つしかないので、3人全員がガロの鎧を装着することは出来ません。
この「鎧が一つしかない」という牙狼シリーズならではの設定を最大限に活かしたアクションシーンが本作には存在します。
牙狼シリーズだからこそ描けたアクションは必見です。
シリーズ集大成の敵に相応しい設定
ドラマや映画だけでなく、様々な媒体にも活躍の場を広げてきた牙狼シリーズ。
本作では、その中のとある一つから拾ってきた要素が、敵の設定に使われています。
牙狼の映像作品を追いかけて人ならば「こんなのあったのか!」と思うでしょうし、いろいろな牙狼作品を知っている人ならば「ここでこれを持ってきたか!」と思うこと請け合いです。
冴島家3代が揃って戦う相手として、これ以上ない敵になっていますので、ぜひとも劇場で確認されることをオススメします。
ネタバレ
最後に、一つだけネタバレをさせて下さい。
私は、雷牙が鋼牙と再会する時が来たら、それは雷牙の物語が終わる時なのだと思っていました。
幼い頃に両親と別れ、その両親との再会を夢見ながらホラーと戦い続けてきた雷牙。
その雷牙が、鋼牙と再会できたのなら、それはもう雷牙の物語の終幕として相応しいものではないですか。
しかし「月虹ノ旅人」では、雷牙の物語は終わりませんでした。むしろ、これからもまだまだ雷牙の物語は続くことを予感させながら、映画は終わります。
(私はまだ冴島家の物語が見られるんだ… こんなに嬉しいことはない…)
それが映画を見終えた時の私の気持ちでした。
実際、今後も冴島雷牙、鋼牙の新たな活躍が見られるかは分かりません。
しかし、いつかまた、鋼牙や雷牙に会える時が必ず来ると信じて、待っていたいと思います。