第24話「狭間の王VS奈落の王」
感想
チキュー大爆発直前の夏祭り
これは、怒りの炎に身を焼き続けた奈落の王の物語
そして、これから王になるもう一人の男の物語である
今回はちょっと複雑な回で、ジェラミーとデズナラクが地球存亡の話を繰り広げている裏で、五王国の人たちは夏祭りを開催しているという話。
その夏祭りを開く原因となった気温の上昇は、デズナラクが地球の核に突っ込むために部下に掘らせた穴が原因で起きているので、ほのぼの日常回とシリアス回が密接にリンクして同時進行するという、古今東西の創作物においてもなかなか例を見ないであろうストーリーでした。
日常回のおもしろポイントにツッコミを入れるべきなのか、シリアス部分を重く受け止めるべきなのか、いい意味で受け止め方に困ってしまう回でしたね…
登場時間は少なかったですが、サブタイからも分かる通り主役は完全にジェラミー。
人間とバグナラクの友好を望んでいるのに、バグナラクが敵視されるそもそもの原因は自分自身が語り継いできた歴史のせいだったという悲しさ。
はたして人間とバグナラクは分かり合うことが出来るのか…?
これに関連して、ジェラミーのフルネームはジェラミー・イドモナラク・ネ・ブラシエリであることも明らかに。
デズナラク8世とナラクが被っているのはたまたまという可能性もありますが、あの文脈でわざわざ発言したということは、血が繋がっているということなんでしょう。
細かい由来は分かりませんが、イドモナラク・ネのナラクネの部分は、ギリシャ神話のアラクネ(古代ギリシャ語で「蜘蛛」)にかけてるものと思われます。奈落とアラクネをかけた上手いネーミング。
番組開始当初は単なる敵性生命体だと思われていたバグナラクが、実際は五王国と並ぶもう一つの国のようなものだと描かれ、敵というよりは被害者的な側面が強くなってきたバグナラクの皆さん。
デズナラクだけが悪いというタイプの組織だったら彼を倒せば済んでいたのですが、そういう感じでもなく、バグナラクを倒してしまえば万事オールOKという雰囲気ではなくなった今、はたしてこの物語はどういうところに着地するのか。
バグナラクに代わる真の悪が登場し、五王国とバグナラクが一致団結してそれらを倒す話になっていくんでしょうか?
スーパー戦隊シリーズらしからぬ道を歩み続けている「キングオージャー」。この物語がどういう終わりを迎えるのか、引き続き見届けていきたいと思います。
もっふんかき氷にかけるシロップを盛大に外すモルフォーニャ可愛かったな(?)
※おそらく机はビチャビチャ
次回、最強合体!
チキュー大ピンチな今回は、実は最強合体の前フリ回だった!
ということで次回、ゴッドキングオージャー誕生!!
20体のメカ全てにパイロットが必要という、王と民の物語を描き続けてきた本作ならではの激アツ展開に、今からワクワクが止まらねぇ…