感想
本日、TTFCで「王様戦隊キングオージャー IN SPACE」が配信開始されました。
王様戦隊の面々を中心に、キング繋がりのキングキョウリュウレッドやキングレンジャーに限らず、歴代の戦隊ヒーローや敵キャラクターが一堂に会するお祭り短編作品となっています。
王様戦隊の面々が6人揃うのはラストシーンくらいしかなく、だいたいの場面で同じ画角に収まるのは2人程度だったこともあり、ほとんどが別撮りで撮られていることが伺える作りでした。
「キングオージャー」本編の撮影が終わって6人全員が集まることは難しくなったんだなと思うと、嬉しくもあり寂しくもありって感じでしたね。
「キングオージャー」の大ファンというわけではない筆者ですが、この作品には、今や新作の供給がストップしてしまった「スペース・スクワッド」シリーズの遺伝子を感じ、配信開始後にいの一番で視聴しました。
まぁ、結果的にはスペスクとは特に何も関係なかったわけですが(苦笑)
以下、ネタバレ感想です。
バルバンとバラノイア
冒頭、リタが見ているファイルと、カグラギが宇宙海賊から受け取った紙に書かれている2種類のマークは、宇宙海賊バルバンとマシン帝国バラノイアのマーク。
両組織とも本作に残党が登場するので、その布石となっているシーンです。
こういった細部にまできちんと手を込んだネタを仕込んでいるあたりが、職人の技というやつですね。
キャプテン・マーベラス
カグラギと取引したという宇宙海賊は、どう見てもキャプテン・マーベラスその人(笑)
後ろ姿のみの登場なので代役だったとは思いますが、今後ゴーカイジャーが絡んでくるらしい「ブンブンジャー」のFINAL LAPでは、小澤亮太さん演じるマーベラスが登場すると良いですね。
宇宙連邦大統領
ヒメノと共に、イリーガルマッチのスポンサーとして潜入捜査に挑む鳳ツルギ。
まぁツルギだしそういうことしててもおかしくはないんですが、戦隊シリーズの中でキュウレンジャーだけは、他の戦隊ともメタルヒーローとも明確に別の宇宙、別の世界だと劇中で描かれている戦隊なので、その宇宙連邦大統領がなんで別の宇宙に出張ってきているのか、よく分かりません(笑)
宇宙連邦大統領だからこそ、別の宇宙すらもその管轄としたってことなんだろうか…
だからって、大統領が直々に違法ギャンブルに潜入捜査しなくてもいいと思いますが(苦笑)
タイラー星
本作の主な舞台となったタイラー星は、「デカレンジャー」26話に登場したタイラー星人ダーデン、及び本作からの登場であるドンキングの出身星です。
タイラー星人が主催しているイリーガルマッチ(違法地下格闘技)に戦隊ヒーローが潜入するというシチュエーションも、「デカレンジャー」26話のまんま。
一応、本作の番宣のために「デカレンジャー」26話が無料配信されているとはいえ、シリーズで1回登場しただけの敵の出身星をネタにするのはなかなかにマニアック。
特に言うまでもないことですが、ドンキングの声はデカブルーの林剛史さんが演じています。
「スーパークールでパーフェクトな相棒」という、もはやホージーそのまんまなセリフに爆笑。
自身のメイン回の敵役だったタイラー星人を声を演じることになった林さんの気持ちや如何に…(苦笑)
アイハブ
宇宙海賊バルバンの残党、アイハブ。
メインの敵役だったドンキングや、キングレンジャーとの関連で登場したバラノイアの連中と比較すると、アイハブはゼイハブ船長に名前が似ていて、シェリンダと似たような髪飾りをつけている以上の情報が全くなく、なんで本作に登場したのかよく分からないんですよね(笑)
ドンキングと違って、こっちはジャッジメントもされないままフェードアウトしたし。
これは筆者の推測になりますが、アイハブは将来的に「スペース・スクワッド」シリーズを再始動させる時のために、邪教団・幻魔空界の新たな紅牙のポジションとして用意されたキャラなんじゃないかと思うんですよね。
紅牙を演じていた原幹恵さんは2018年に芸能活動を休止(今は再開されているらしい)されていて、仮に「スペース・スクワッド」が再始動しても紅牙が登場できるかは怪しいので、紅牙の代わりになる新キャラクターとして用紙されたんじゃないかなと。
ちょうど、ギンガマンはスペース・スクワッド(劇中で結成された組織の方)のメンバー候補でもありますし。
まぁ、根拠も何もないただの憶測なんですが。
リキとドリン
本作では、キングレンジャーに変身するリキと、リキにとって大切な存在であるドリンが20余年の時を超えて戦隊シリーズに再登場。
さすがに「オーレンジャー」当時とはキャストが変わっていますが、違和感が少ないのは両者とも普通の人間ではないという設定が功を奏しているところかと思います。
ヤンマから「悠に30(歳)は超えているはず」と指摘され、「成長が人間に比べて遅い」と説明するドリン。
「オーレンジャー」が戦った1999年(放送は1995年ですが、設定では1999年)に小学生くらいの見た目だったので、そのまま加齢していればたしかに30代なかばのはずで、ヤンマの指摘はおかしくないし、キャスト変更をフォローする説明セリフとしても問題ないです。
ただ、宇宙警察ならドリンに関する詳細な情報くらい持ってるはずなので、人間より成長が遅いドリンが30代より見た目が若いことくらいは想定できていたはず。
ドギー、いったいドリンについてどういう説明をしたんや…(笑)
ちなみに、新たなドリン役はウルトラウーマングリージョでお馴染みの其原有沙さん。少女だった雰囲気を残しつつ成長したドリン役として、これ以上ないキャスティングだと思いますね。
一方のリキは、キャスト変更をフォローする説明セリフは特になし。
人類の歴史を遥かに超える、6億年前の時代から生きている少年戦士ではありますが、ドリンとはまた違う種族のはずなので、成長が遅いとかは特にないはず。
1999年に中学生くらいの見た目だったので、順当に加齢していれば40歳くらいの見た目のはずだけど…
もしかすると、レジェンド大戦のような大きな戦いがない間は「オーレンジャー」登場前のように眠りについていて、その間は加齢が止まっているというようなことなのかも。
であれば、25年経っても10歳も加齢していないことにも納得できるってものです。
新たなリキ役は、現在放送中の「ウイングマン」など坂本監督作品への出演も多い高岩芯泰さん。レジェンドスーツアクターの高岩成二さんの息子さんなので、若い頃の高岩さんそっくり(笑)
キング颯爽登場
客演したヒーローの中では唯一、変身バンクありで変身したキングレンジャー。
少し前に配信された同じく坂本監督作品である「忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編」でもそうでしたが、25分時代の戦隊ゆえに現役時はあっさり目だった変身バンクが、現代の映像技術によって改めて豪華に作り直されるってのはいいことですよね。
当時のも思い入れがあって好きなんですけどね。
変身アイテムのキングブレスも、当時のものなのか新造なのかは分かりませんが、きちんと作ってあって素晴らしい。
「オーレンジャー」でのキングレンジャーとリキは、登場初期のみ声をタイガーレンジャーの橋本巧さんが吹き替えているんですが、高岩芯泰さんの声がちょっと橋本さんのキングレンジャーに似ている雰囲気があって、なんかいいなと思ったり。
キングレンジャー登場後は、「オーレンジャー」の真の主題歌こと名曲「虹色クリスタルスカイ」をバックにしてのアクションシーン。
「虹色クリスタルスカイ」、名曲だし筆者も大好きなんですが、「オーレンジャー」最終回でも「タイムレンジャーSP」でも「ゴーカイジャー」31話でも、オーレンジャーといえばこの曲が使われているので、たまには違う曲でもいいんじゃないかなって思ったりします(苦笑)
原典に倣って、「アクション!オーレンジャー」でもよかったのになぁ。
キングピラミッダー
全てが終わり、チキューを去っていくプレズオンとキングピラミッダー。
…キングピラミッダー!?
わざわざこの数秒のシーンのためだけにCGモデル作ったの!?
まぁ変身バンクの背景にもキングピラミッダーいたので、キングレンジャー出すならキングピラミッダーいるだろってことでわざわざ作ってくれたのかもしれませんけど…
凄い労力だなぁ…
ちなみに、ピラミッドフォーメーションのキングピラミッダーは拳が向いている方が前なので、劇中のキングピラミッダーは後ろ向きに飛行していることになります。
まぁ、変身バンクに出すから前側は作りこんだけど、納期的に厳しくて後ろ側が作り込めなかったので映せなかったとか、そういう理由じゃないかと思いますけどね(笑)
せっかくキングピラミッダー作ったんだし、「ブンブンジャー」に出しましょうよ東映さん!(?)