第10話 遠くの君へ
感想
ともだち
今回のお話は、地球人と宇宙人が通信で友情を結ぶというストーリー。その内容から「コスモス」の42話「ともだち」を思い出したウルトラファンが多かったのではないでしょうか。
「ともだち」の方は、通信が繋がらなくなる直前に、いつか相手に会いに行くことを誓うという形で幕を閉じる希望のある終わり方でしたが、こっちの方はそもそも星の唯一の生き残りだし、エネルギーは使い切っちゃったしで、どうあがいても絶望という終わり方でした。
これが昭和のウルトラシリーズだったら、アークがフィオを助けに行って、別の平和な星に移住させてあげて、通信は途切れたけどもお互いに平和に暮らす…という超ハッピーエンドで終わる話になってたと思いますが、そうはならないのが現代のウルトラシリーズ。
めちゃめちゃいい話ではあったけど、フィオだけ猛烈に可哀想すぎん?
と思わずにはいられませんでした。まぁ、たまにこういう悲しい話があるのもウルトラシリーズならではの魅力なんですけどね。
メインゲストのカズオ、フィオを演じたのは、「仮面ライダージオウ」の加古川飛流でお馴染みの佐久間悠さんと、「王様戦隊キングオージャー」のデボニカが記憶に新しい声優の佐倉綾音さん。
お二人のお芝居が良すぎて、引き込まれちゃいましたよね~。
例が少なすぎて悪いのですが、加古川飛流といい佐久間さんはひねくれた役が非常に似合いますよね(苦笑)
佐倉さんはアニメ「ULTRAMAN」のワドラン星人マーヤ役で既にウルトラシリーズと関わりがありましたが、TVシリーズに出演されるのは本作が初。
これで佐倉さんと特撮とも縁が深まりましたし、今後もどんどん特撮に出演してほしいですな。
ノイズラー登場
今回の敵は騒音怪獣ノイズラー。
着ぐるみが新造されてからちょこちょこ出番はありましたが、今回数年ぶりの登場。
フィオの星の滅亡とかには全く関係なく、好物の音波や電波を食べに地球に来たら偶然カズオとフィオの交信を妨害しちゃって、ウルトラマンにボコボコにされるという何とも可哀想な境遇でありました(笑)
ノイズラーそのものは別に人畜無害でも何でもない普通の怪獣なので、現れたらウルトラマンにボコボコにされるのはおかしくないんですけどね。
ノイズラーは「80」に初めて登場した頃は騒音を食べるという設定だったのですが、今回から電波も食べるという新たな設定が加えられました。
音波も電波も波なので、食べてもおかしくないだろうということなのでしょう。
ただ、電波を食べるという特徴から、もしかするとこのシナリオは元々ビーコン(「帰マン」に登場する電波を食べる怪獣)を登場させるつもりで書いていたものを流用したのでは…と邪推してしまいます。
同じように考えたウルトラファンも、きっと多いのではないでしょうか。
いつの日か、ビーコンも着ぐるみが新造されてニュージェネに登場する日を願いたいものですね…(しみじみ)
次回、ギヴァス
次回は新怪獣のギヴァス登場。さらに、ニュージェネ常連(笑)のグビラも登場。
ここ2回、ビターなお話が続いているので、そろそろスカッとする話が見たいもんですな。