第49話「戦いの果て…残ったのは悪魔だけ」
感想
永遠の孤独
いよいよ残り2話。
つい最近始まったと思ったら、もう1年経って最終回を迎える日が近付いています。毎年思うことですが、やはり年を取ってから1年が早い。
最終2話は、一輝が自分のことを本気で家族だと思っていると知ったバイスが、あえて悪ぶった態度をとって一輝と戦うという話。
「バイスが一輝の家族を守る代わりに、一輝は家族の記憶を失う」という契約なら、一輝が家族全員の記憶を失った今、バイスとの契約は終わったはず…
しかし、1年に渡る激闘を共に乗り越えて、一輝は既にバイスのことを本当の家族だと思っていた。
一輝がそう思っている以上、最後の家族であるバイスの記憶が消えない限り契約は終わらず、一輝の家族に関する記憶は一生失われたまま。それは、同じように一輝のことを大切に思っているバイスにとっても見逃せないことだった。
それならば、契約の根本の原因になったバイス自身の記憶が一輝から消えれば、契約そのものをなかったことに出来て、失われた家族の記憶も取り戻せるのではないか…?
そんな叶うかどうかも分からない万に一つの可能性にかけて、バイスは一輝と最後の戦いに挑む。
というのがだいたいのあらすじ。
こう見ると、どう考えても主人公なのは一輝じゃなくてバイス(苦笑)
まぁ、家族の記憶を忘れてしまった一輝には自発的に戦う理由がもうないので、バイス主導の物語になるしかないわけですが。
Twitterでは「契約の代償で記憶を失ったのに、契約満了になると記憶が戻る」とされている今回のお話について結構ツッコミが入っていました。
ジョージが全部ひっくるめて説明したことで、契約満了になると記憶が戻る(かもしれない)と受け取っている視聴者もいたと思いますが、正確に捉えると
- 最後の家族であるバイスを忘れると、一輝とバイスの契約が終わる。
- 記憶喪失の原因であるバイスのことを忘れると、そもそも契約自体がなかったことになる(言わば契約パラドックス)
という2つはそれぞれ別々の話であり、今回のバイスの行動は2番目の契約自体をなかったことにすることを主眼においたものです。
なので、冷静に考えればちゃんと筋が通っているのですが、結果的には「契約の代償で失った記憶が契約の満了で戻ってくる」という、まるで保険料が満額戻ってくる謎の生命保険みたいな状態になってると感じてしまう部分もありました。
まぁ、ツッコミを入れたくなってしまうのも止む無しなのかなぁと。
そもそもの話として、契約者の記憶が失われると契約自体がなかったことなるというギミックが、本作の劇中において前例のなかったことなので視聴者からの理解が得づらかったのも一つ。
一輝とバイス以外で、契約自体をなかったことにした前例のエピソードをワンクッション的にでも入れてあったなら、視聴者の反応も全然違ったものになったと思うのでそこも惜しかったなぁと思います。
風麺のマスター
一輝がバイトの面接に行ったラーメン屋の店長は、どうきひろしさん。
役者さんではなく東映の偉い人で、特撮ファンには「仮面ライダーW」の風麺のマスターとしてお馴染み。
屋台引いてないし店名も違うので風麵のマスターと同一人物ではないんだと思いますが、特撮ファンならニヤリと出来るキャスティングになっていてよかったですね。
次回、最終回!
次回、いよいよ最終回!
前から似ている似ている(と個人的に)話題になっていたテッカマンブレードみたいに、一輝が全ての記憶を失って廃人になる…みたいな最終回にはさすがにならないと思いますが、はたしてどのような終わり方を迎えるのか?
たとえ家族のことも、バイスのことも忘れてしまったとしても、なんだかんだで記憶を取り戻してハッピーエンドを迎えてもらいたいものです。
日曜の朝くらいは、幸せな夢を見たいですもんね。