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値上がりランキング上位10銘柄を翌日に買ったら勝てるのか?【株データ検証】

 
これまでの【株日記】記事をご覧の方には今さらですが、筆者が検証している投資手法の原点は、元々は以下の発想からスタートしました。

 
値上がりランキング上位10銘柄を翌日の寄りで買い(売り)、引けで売った(買った)ら勝てるのではないか?

 
というものです。

おそらく、株をやっている人の多くが一度は思いついたことがあるのではないかと思います。

ただ、こんな簡単なやり方で儲かったという話が聞こえてこないので、わざわざ試すまでもなく儲からないのでしょう。

でも、何らかの可能性は感じているので、今年もこうして検証を続けています。その可能性を感じる所為として、筆者が記録してきた以下のデータがあるので、紹介します。
 

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値上がり上位10銘柄を買い続けるとどうなるか

下記のデータは、2024年12月~2025年12月の値上がり上位10銘柄の翌日の値動きを記録し、価格帯ごとに勝率と平均リターンを計算したものです。

対象市場は全市場で、且つあまりにも低位すぎる株(80円未満)は除外してあります。

ちなみに、筆者が手作業で記録しているので多少は記録ミスもあると思いますが、データ数がそこそこ多いので多少のミスは誤差として許容できる範囲かと思います。
 

2024年12月~2025年12月までの値上がり上位10銘柄の集計データ

価格帯(円)銘柄数勝率平均リターン
0~49975335.3%-2.22%
500~99957438.2%-1.66%
1000~199965541.8%-0.98%
2000~299929946.2%-0.28%
3000~399913331.5%-1.74%
4000~49996664.8%1.69%
5000~59993345.2%0.63%
6000~79994937.0%-1.11%
8000~99993244.8%-1.25%
10000~149992456.5%-0.39%
15000~19999742.9%-0.75%
20000~29999425.0%0.00%
30000以上10.0%-6.73%
合計264039.9%-0.80%

 
この通り、ほとんどの価格帯で平均リターンがマイナスになっており、勝率も5割を切っています。

つまり、値上がり上位10銘柄を翌日に買うことを続けると、負ける確率が高く、リターンもマイナスに収束していくということです。まぁ、これくらいはわざわざ検証しなくても大半の方は予想できるんじゃないかと思います。

ただ、負ける確率が高いということは、逆に空売りすれば高い確率で勝てるということになります。なんか簡単に勝てそうな気がしてきますよね?

 
ですが、実際にやってみると勝てません

筆者が昨年いろいろと試行錯誤しながらこの投資手法を実践していましたが、結果はこちらの記事でも言及した通り、約30万円のマイナスでした。

これは筆者が単純に株が下手すぎたり、後場引けまで待っていれば勝てたのに含み損に耐えられずにポジションを決済してしまったりといった、個人の問題に起因する面もあるのですが、それ以外にもこの確率通りには売買できない原因がいくつかあります。

① 売れない銘柄が多い

全市場のランキングで上位に入ってくる銘柄は、空売り自体が出来ない非貸借銘柄や、非貸借銘柄だが各証券会社が独自に空売り可能にしている(SBI証券だとHYPER空売り)銘柄が多いです。

前者が売れないのは当たり前ですが、後者の方も、本来は空売りが可能なのにランキング上位に入った翌日は(おそらく売り注文が殺到して速攻在庫切れになり)売れない状態になっていることが多いです。そして、そういった売れない銘柄ほど、翌日は株価が下がることが多いです。

売れていれば勝てていたのに、実際には売れないというのが、上記の平均リターンと実際の取引との乖離を生み出していきます。

② 各証券会社が独自に空売り可能にしている銘柄は、手数料が高い

SBI証券のHYPER空売り等、各証券会社が独自に空売り可能にしている銘柄は、通常の手数料とは別にこういう銘柄の空売り専用の手数料(HYPER空売りだと、HYPER料という名前)がかかります。

全市場のランキングで上位に入ってくる銘柄は、だいたい空売りに手数料がかかることが多いです。

銘柄ごとやその時の状況によって料金は変わりますが、100株で100円くらいの時もあれば、時には数千円かかることも。

利益が出ても出なくてもこの手数料は取られてしまうため、こういう銘柄を売買すればするほど、仮に運良く勝てていたとしても手数料が積み重なって利益が削られてしまいます。

SBI証券のHYPER料の上限は前日株価の1%とのこと。上記の表の平均リターンは多くても2%ほどなので、こういう手数料のかかる銘柄の売買が多ければ多いほど、手数料だけで利益の半分程度は吹っ飛ぶことになると考えられます。

③ ボラが大きい

全市場のランキングで上位に入ってくる銘柄は、グロースやスタンダードが多く、盛り上がっている時はとにかくボラが大きいです。

ランキング入りの翌日でも、前日終値から10~20%は平気で上がったり下がったりします。

なので運良く当てられた時はいいですが、外してしまった時のダメージはかなり大きいです。仮に上位10銘柄を全て空売りし、当てた銘柄の方が多かったとしても、外した1銘柄が爆上げしてトータルでは損するなんてことも当たり前に起こります。

また1日の値動きそのものも荒く、勢いよく陽線をつけた後、猛烈に下がって始値を割り、長い上ヒゲの大陰線で1日を終えるということもザラです。そのため、損切りの判断や逆指値注文の難易度も高いです。

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値下がり上位10銘柄ならどうなのか

値上がり上位10銘柄がダメなら、逆に値下がり上位10銘柄ならどうなのか?と思いますよね。大きく下落したのなら、買いが入って反発するような気がなんとなくしてくるものです。

値上がり上位のデータと同期間の、値下がり上位10銘柄について集計したデータが下記のものとなります。

 
2024年12月~2025年12月までの値下がり上位10銘柄の集計データ

価格帯(円)銘柄数勝率平均リターン
0~49985133.7%-0.86%
500~99958637.6%-0.92%
1000~199965639.5%-0.64%
2000~299923745.3%-0.09%
3000~399912038.8%-0.88%
4000~49995740.0%-0.02%
5000~69994163.2%1.02%
6000~79993939.5%-0.68%
8000~99992070.0%0.89%
10000~149991625.0%-1.65%
15000~19999850.0%-0.01%
20000~299993100.0%2.14%
30000以上580.0%1.00%
合計264038.4%-0.25%

 
この表だけだとよく分からないと思いますので、端的に言うと、値下がり上位10銘柄は値上がり上位と比べて平均リターンが0に近いです。つまり、値動きの方向感がないということです。

リターンがプラスどころか全体的にはマイナスが多く、かといってマイナスリターンも多くないので、とにかく売買する旨味がありません。

値下がり上位は、値上がり上位以上に、全銘柄にベットするのに向いてない銘柄群だと言えるでしょう。

 
全市場の値上がり上位10銘柄は空売りすれば勝てるはずなのに実際は売れず、値下がり上位10銘柄は方向感がなくて売買する旨味がなく、ランキング上位10銘柄に全ベットする投資手法には、どちらのランキングも向いていないということが約1年分のデータから見えてきました。

もし同じような投資手法を考えている方がいたら、筆者と同じ轍を踏むことがないよう、この記事が参考になれば幸いです。

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現在はプライム市場で検証中

全市場での経験を活かし、現在はプライム市場に絞ったランキングで同様の手法を検証しています。

プライム市場の銘柄はボラが小さいので大儲けは出来ないものの、貸借銘柄が多いため全市場の銘柄のように空売り出来れば勝っていたのに売れないという事態が起こりにくいです。

そのため、回数をこなせば実際の売買結果が平均リターンに近似していくはずです。

 
2025年12月10日~記事執筆時点までの値上がり上位10銘柄(プライム市場)の集計データ

価格帯(円)銘柄数勝率平均リターン
0~4991822.2%-2.82%
500~9992752.0%0.45%
1000~19994528.6%-0.67%
2000~29993250.0%0.53%
3000~39991250.0%-1.24%
4000~49991266.7%2.06%
5000~59991266.7%0.17%
6000~79991218.2%-0.21%
8000~9999475.0%1.19%
10000~14999944.4%-0.54%
15000~19999540.0%-1.48%
20000以上20.0%-2.05%
合計19042.39%-0.31%

 
ということで、昨年12月10日~現時点までのプライム市場の値上がり上位のデータが上記の通りです。開始日が中途半端なのは、思いついたのがそこからだったからです。

まだサンプル数が少ないため信頼性には欠けますが、勝ち目のある価格帯の銘柄だけ売買していけば、長期的には平均リターンに近似したリターンを得られると考えられるため、実際に売買しながら検証していっています。

現時点では、銘柄数・勝率・平均リターンを総合的に考えて0~499円、1000~1999円は売り、4000~4999円は買いで入るのが、勝ち目があると考えられます。

これからデータが増えると傾向が変わる可能性は充分にありますが、今のところはこれらの価格帯の銘柄を売買するのがデータ上は有利です。

 
ただしこの手法の注意点として、データはあくまでランキングに入った日の翌日の価格であるという点が挙げられます。

例えば、ランキング入りした当日は3000円台でも、その翌日には4000円台になっていたという状況が考えられるわけです。価格帯の変わり目にあるような株価の銘柄は、前日は別の価格帯だった可能性が特に高いわけですね。

前日の株価を元に、翌日の株価の価格帯を考えて売買の判断をする必要がある点には注意が必要です。

 
今後の【株日記】記事でこの検証の続きを行っていきますので、続きが気になる方はぜひ他の記事も読んでいただけますと嬉しいです。

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